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次亜塩素酸ソーダを、塩水と酸素に分解するハイデキャット・プロセスの派生技術として、次亜塩素酸ソーダの分解時に発生する「活性酸素ラジカル」を用いて、有機物を酸化分解するプロセスが、アクセント・プロセスです。CODを含む廃水の処理方法には、いくつかの方法がありますが、次亜塩素酸ソーダの消費量や触媒の必要量(反応槽の大きさ)から、アクセントは概ね以下のような廃水に適しています。
COD |
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2000ppm以下 |
流量 |
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40m3/hr 以下 |
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もし、CODがかなり高い場合は焼却処理、また、流量の多い場合は、生物処理がコスト的に有利となる場合もあります。しかし、設置場所の制約から、焼却処理の難しい時、あるいは難生分解性物質や、殺菌成分を含む廃水の場合などは、アクセントが処理方法の有力候補のひとつとなります。
アクセント・プロセスによる酸化は、酸化ニッケル触媒上で、酸素ラジカルと有機物の接触反応で進行します。従って、廃水中に、触媒を物理的にブロックしてしまうような物質、たとえば油分、粘着性物質、SS等があると、短期間で活性を失います。また、ニッケルとキレートをつくるような物質があると失活します。
同一敷地内あるいは近隣に、次亜塩素酸ソーダを含む廃水を副生する設備がある時、その廃水をCODの酸化分解に使える可能性があります、この時は、反応槽の前段にアクセント触媒を充てんし、CODを酸化分解し、反応槽の後段にハイデキャット触媒を充てんして、残存した次亜塩素酸ソーダを完全分解する方法もあります。この場合は、CODの酸化処理と次亜塩素酸ソーダの処理を同時に行うことができ、また次亜塩素酸ソーダを購入する必要もないため、一石三鳥のメリットが期待できます。
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