システムの基本原理は、ディーゼルエンジンの排ガスに含まれる PMの内、すす(スート)を同じ排ガスに含まれる NOx を利用して燃焼し自己再生するものです。従来、DPF で捕集されたすすを大気中の酸素燃焼処理する場合には、500〜600°Cで急激に燃焼を開始しますが、CRT®の場合には、NOxの一形態である NO2 の利用によって、その燃焼開始温度を280°Cへと低減、ゆるやかな燃焼処理によって装置の安全性を高めています。
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CRT®は、前段部の高性能 DOC(ディーゼル酸化触媒) と後段部のDPFで構成されています。DOCでは、 HC、CO の酸化処理と、NO2生成を行い、DPFでは、PM(すす)捕集とその処理が行われます。 |
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現在、世界各地で、多くの大中型ディーゼル新型車両に、このCRT®システムを基本とする排ガス処理システムが搭載されています。 |
CRT®の使用条件
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1. |
捕集したPM(すす)に対して、十分なNOxが存在する事
本システムでは、NOxによって捕集したPM(すす)を燃焼処理します。従って十分なNO2が必要となります。
NOx/PM比で、最低20以上(好ましくは40以上)が必要です。 |
2. |
NO2燃焼が実現できる温度雰囲気である事 |
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